秘湯探検!!in バリバリ夕張

大木煩悩

2009年03月09日 18:00

天気予報の良かった日曜日にスノーシューでもと思っていた週末。
札幌近郊でスノーシューできそうなところを検索し、見つかったのが今回の探検ルートです。
なんでも夕張市の山中に、源泉かけ流しの無料露天風呂があるらしい。
すんごく面白そうじゃないですか!
子供たちも乗り気だし。



ただ場所について詳細に記している情報はなく、

1.日吉の湯・日吉温泉と呼ばれている(夕張市日吉地区にある)
2.ユーパロの湯付近の山道を入っていく
3.入り口に車両通行止めの標識あり
4.川原にある


とのこと。
上記条件に当てはまりそうな場所をGoogleマップを拡大しながら当たりをつけ、現地へ向かいます!


ユーパロの湯付近をカーナビ、地図睨みながら見つけた入り口。
幸い、先客の方がいるようで、入り口辺りのスペースに車が止まっていたため見つけられました。
どうやら車2台分くらいは止められるスペース。

探検の準備をしていると、その方が丁度山を降りられてきたので挨拶&情報収集。

「温泉とっても気持ちいいですよ~!!1時間くらい入っちゃいました」

ワクワクドキドキ!!


冬靴だけで行けそうな雰囲気もあったのですが、

「雪が融けてきているから、結構ヌカル。スノーシュー履いていったほうが良いよ」



とのアドバイスもあり、全員スノーシューを装備しての出発です。



車両通行止めの第一ゲートを通過し、坂を上っていきます。
野湯といえば富良野の吹上温泉には行ったことがあったのですが、今回はマジで探検です。



坂を上りきり、東側にしばらく行くと第二チェックポイントの通行止め標識
この奥地にあるという露天風呂。一体どんなところだ?
そしてそこにはどの程度歩くのか??



実は昨年メディア報道などもあったことから、入山する人がそこそこいるそうで(僕は全く知りませんでしたが...)、温泉へ通じる道はトレースされていました。
山道自体は殆ど傾斜がないのですが、ところどころ踏み抜いた足跡があり、確かに冬靴だけだと結構大変な山歩きになりそう。
先客の方に感謝。



前日までの雨雪交互+風が嘘のようなお天気。
雲ひとつない空を時折見上げながら、温泉に期待を膨らませ進んでいきます。



出発から30~40分経過。
兄ちゃんがブツブツ文句言い出した(^^;
数メートル進むたびに「まだなの?」と聞いてくる。

「あと少し...」(実際どれほど先か見当が付いていない)

なんとか鼓舞しながら進むことさらに40分程...



第三チェックポイントのグレーの建物が見えてきました。
ここを下側のルート、沢のほうへ下っていくと...



ついに温泉が見えてきました!!





この「日吉の湯」は地元有志によって作られた無料の天然温泉露天風呂。
しっかりとした湯船に切り株を使った椅子、傍らには温度計やデッキブラシまで。
太もも程度の深さのある湯船は、下手な温泉施設の露天風呂よりよっぽどしっかりと組まれています。
温泉成分によるものか、周りの岩は赤茶色。温泉独特の匂いとふわっとした熱気が立ち込めていました。



底が見えるくらいクリアなお湯。
浸かるに十分な湯量。
その湯は第三チェックポイントとなっているグレーの建物(日吉夕張一号源泉)から湧きこぼれたもので、それを沢脇までひいてきているそうです。



この時の湯元温度は約40℃。
少々温めのお湯ですが、長く浸かっているには最適な温度です。
特に汗をかくような温度ではないのに、一度温まった体はなかなか冷えづらいようで、重装備の着替えもヘッチャラ。



泉質はナトリウム・カルシウム―塩化物強塩泉(中性高張性温泉)
海水のような塩辛くてほんのり甘い味がします。



砂防ダムからまるで滝のように落下する水しぶき。
開けた真っ青な空。
時折聞こえるかすかな風の音と鳥の声。
途中休憩などを挟みながら1時間20分も冬の山道来たのですが、その疲れが一気に吹っ飛びました。



少々行儀悪いですが、露天風呂といえば、風呂に浸かりながらの缶ビール。
小僧達もちょっと憧れていたようで、それらしい雰囲気?と途中で買った缶ジュースで乾杯!
(ウルトラマン柄のウルトラサイダーw)



砂防ダム側のメイン湯船から溢れたお湯は、下方の足湯的湯船を経由し沢へかけ流し。



結局1時間半も浸かって、小僧達ともども大満足。



日も傾きかけてきたので、名残惜しいですが日吉の湯を後にします。



元気100倍らしい兄ちゃん、黙々と帰り道を歩きます。
逆に行きは元気だった下の小僧がちょっと
それでも帰りは50分程度で第二チェックポイントの通行止め標識まで戻れました。
今回はスノーシューイングとしてでしたが、秘湯探検っていうのもちょっと面白いかもw


【日吉の湯】
■所在地:夕張市日吉(若鍋の沢)
■泉質:ナトリウム・カルシウム―塩化物強塩泉(中性高張性温泉)
■移動時間:大人で約40分程度
■備考:混浴、脱衣所等はありません
また、山中にはヒグマが生息しているそうで、特に冬眠前の秋に入山する場合は注意が必要です。

ユーパロの湯へ続く道は国道から2箇所あるのですが、日吉の湯にたどり着く東側の道は線路沿いに「冬季間は閉鎖」の看板があります。
現在車両通行止めとなっている道路は以前は通れたのでしょうか。道中車がすれ違えるような路側帯と思わしきエリアもあります。恐らく、源泉小屋への管理道路として使われていたのかもしれません。

今回昼過ぎに到着したため時間がなくそのまま帰りましたが、予定ではユーパロの湯にも寄るつもりでした。
日吉の湯までは結構な道のりがあるので、できるだけ午前中に入山して露天風呂を堪能、昼頃には戻ってユーパロの湯を利用するのが良いかな?と思います。

【ゆうばり ユーパロの湯】
■所在地:夕張市日吉14
■電話番号:0123-56-5000
■営業時間:10:00~21:00
■休館日:第2、4火曜日
■URL:http://www.city.yubari.lg.jp/
※指定管理業者が変わったことから、現在ユーパロの湯公式サイトは閉鎖されています。
リンク先は夕張市のHPです。

あなたにおススメの記事
関連記事